ConceptPanizzaのブランドコンセプト
Panizzaの帽子は、100年以上にも渡る努力が生み出した職人技をもって生み出される傑作です。
手間暇のかかる伝統的手法を用いて作られたイタリアン・ハットは、丈夫さと美しさを兼ね備え、世界中で高い評価を獲得しています。
創立者のクラフトマン・シップが宿る高度な技術の結晶――Panizzaの帽子作りを、ぜひご自身の目でお確かめください。
Traditional hat伝統的な帽子作り
職人の技が光るPanizzaの帽子作り
Panizzaの帽子は、昔ながらの木型や金型を用いた伝統的な手法で制作されます。
帽子制作に対するPanizzaの理念は、1942年にアントニオ・ガンバによって編集された帽子制作マニュアルに、以下のように記されています。
「熟練した職人を求めること、細部にまで気を配る心、上質な生地を求めること、持続性と環境に大きく配慮すること、これが理念である」
世界を駆け巡るイタリアの歴史において、Panizzaの帽子は小さな宝石であり、最先端のアトリエで製作された全てが傑作です。モンテヴァルキ帽子工場の巨匠の手で、愛情と技術を込めて作られた帽子は、生き物のように豊かな表情を見せてくれます。
一つ一つの帽子は、現在まで引き継がれている芸術の、独特かつ貴重な証拠なのです。
Felt hatPanizzaのフェルトハット
ブロッキング
フェルト素材は、乾くと固くなり、高温の蒸気を当てることで柔らかくなります。
この性質を利用し、蒸気でフェルトを柔らかくした後、仕上がりの形をしたアルミニウム型もしくは木型に乗せ、職人の手で理想的な形に成形してゆきます。
この工程が終わると、フェルトは型の上で冷まされ、次の工程に移ります。
ブリミング
成型が終わると、ブリム(つば)を成型していきます。木型の上に帽子を置き、手作業でアイロンをかけ、バランスの良いラインを慎重に形作っていきます。その後、熱い砂袋の下で乾燥を待ちます。
ブリミングの前に、帽子の内側にスベリを付ける作業が行われる場合もあります。この作業も、熟練の職人が一つ一つ手作業で取り付けていきます。
トリミング
基礎的な成形工程が済むと、トリミングが行われます。トリミングは、季節や流行に合わせて変わります。
Panizzaの歴代コレクションには、帽子をトリミングするためのリボンが1,000種類以上も存在します。リボンの形や付ける場所によって、レディースやメンズによって変わります。
最近は、汗取りバンドやインナーバンドが付くようになりました。以前の主流は革でしたが、今ではより高い柔軟性と通気性が求められ、綿が主流となっています。
仕上げ
トリミングが終わり、詳細な品質チェックが後わると、帽子は温かい蒸気の下でブラッシングされ磨かれます。完璧な帽子を作るための、最後の工程です。
その後、形と質を保つため、一つ一つ丁寧に箱へ納められ、世界中に出荷されてゆくのです。
100%イタリア産の品質と職人技の象徴である帽子を世界中にお届けしていることを、Panizzaは誇りに思っています。
MaterialPanizzaの素材へのこだわり
Panizzaのフェルトについて
フェルトの特徴
フェルト素材は、蒸気を当て圧力をかけ、乾燥させる工程を繰り返すことで、繊維が絡み合って圧縮され、マットな印象になります。
素材となる羊や兎の毛は元々耐水性と通気性に優れており、これを圧縮加工することによって更なる型崩れへの耐性を備え、しなやかさと丈夫さを増したフェルト生地が出来上がるのです。
フェルトには、他の様々な生地とは大きく異なる本質的な特長があります。
厚み:
圧縮工程により繊維が複雑に絡み合い、厚みが生まれます。厚手でしっかりとしたフェルト素材は、防寒にも最適で、秋冬の素材として愛用されています。
滑らかな肌触り:
織物は糸目が規則的な方向を向きますが、フェルトは繊維が全方向へキメ細やかに圧し交ぜられており、よりスムーズな感触を生み出します。
軽さ:
軽さはしなやかさを生み出し、被り心地やフィット感も向上させてくれます。
耐水性:
生物の体を守るための毛から生まれた動物繊維ですから、当然と言えましょう。特にPanizzaの全てのフェルトハットは耐水性に優れています。
これらの特徴から、フェルトハットは他の帽子と比べても、軽量で柔らかな手触りを持ち、型崩れしにくい帽子と言えましょう。
Panizzaのフェルトへのこだわり
Panizzaにとって、伝統的に製造されてきたフェルトハットはブランドの歴史的に重要であり、現在も主翼を担う製品です。フェルトへの研究開発には余念がありません。
Panizzaの発展進化は、高度な職人技術に基づく絶え間ない技術革新と研究に支えられています。素材に着目した研究は卓越したフェルト生地を生み出し、環境に配慮した革新はエコロジーで持続可能な生産をもたらしています。
Panizzaの帽子で使用されている全てのファーフェルト(兎毛)は、安全性の認定を受けた食品会社から提供されており、EUで定められている最高規格に従っています。食品会社では捨てられてしまう部分を有効活用することで、持続性と環境に大きく貢献しています。
全てのウールフェルト(羊毛)は、羊毛の中でも最高級とされるメリノウールを用いており、厳密な規格をクリアして保証された無害な原料を使っています。
どの種類のフェルトも欧州で加工されたもので、Panizzaは全ての帽子に対して、品質と耐久性、安全性を保証しています。
フェルトハットの豆知識
ウールフェルト
ウールフェルトとは、羊の毛を用いたフェルトの総称です。温かく伸縮性に優れ、汚れにも強い天然素材で、古来から各地で愛されてきました。光沢のないマットな質感が特長で、撥水性があり吸湿性が高く、ファーフェルト(兎毛)よりも固く仕上げることができます。摩擦に強く耐久性があることも魅力です。
ウールと言えば秋冬の素材と思われがちですが、吸放出性が高く天然のエアコンのような効果があるため、真夏を除く時期以外は快適に着用できます。
ウールの中でもメリノウールは羊毛の中で最高級とされています。メリノウールはメリノ種の羊からとれる羊毛で、他の羊毛に比べて繊維が細く、長さも均一であり、しなやかでふんわりとした肌触りが特徴です。薄く軽く、美しい光沢を持ち、その肌触りと高級感で広く知られています。
ファーフェルト
ファーフェルトとは、兎の毛を用いたフェルトの総称です。広く流通している羊毛を素材としたウールフェルトよりも高級とされ、本物志向の方に愛されています。
ファーフェルトで作られた帽子は、軽くキメ細やかで最高の被り心地を持つと言われ、その価値は帽子の中でもトップクラスに位置しています。
兎の毛は中空である為、軽くてしなやかで発色も良く、上品な光沢が特長です。ウールよりもキメ細かく滑らかであり、型崩れしにくく長もちし、使う程に味わいが増していきます。
仕上げの比較表
仕上げ名称 | 素材 | 重さ | 仕上げ |
---|---|---|---|
POLLUCE | ビーバー | 100 | 最高級。柔らかで温かみがある触り心地。 |
CASTORE | ビーバー | 100 | フェルトの王様。カシミヤのようにスムーズで温かみがある。 |
CENTAURI | ラビット | 50 | 最軽量だけど強い。 |
VEGA | ラビット | 100 | シルクのよう。 |
SIRIO | ラビット | 100 | スエード仕上げ。叩いたヴェルベット。 |
ALTAIR | ラビット | 90 | 軽量で温かみがある。女性向け。 |
ORIONE | ラビット | 120 | ラフな仕上げ。全天候対応。アウトドアにお勧め。 |
STELLE | ラビット | 80 | フラール生地で折りたたみ可能。 |
WOOL FELT | メリノウール | 140 | メリノウールの中では最高級。耐水性。折りたたみ可能。 |
CAMOSCIO | ラビット | 120 | ヴェルヴェット仕上げ。 |
POLLUCE | ビーバー | 50 | 磨き仕上げ。 |
Panizzaのパナマハット
こだわりは、フェルトハットだけではありません。
Panizzaのパナマハットに用いられる素材は、パナマハット発祥地であるエクアドル産のトキヤ草です。トキヤ草が用いられた伝統的なパナマハットは「本パナマ」と呼ばれ、他の草とは別格として区別されています。
Panizzaのパナマハット全てには、質と起源が保証された原料が用いられています。